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最低賃金の引き上げと所得補償 [経済・社会]

最低賃金の引き上げと所得補償
悪いやり方と良いやり方

最低賃金800円の引き上げはやり方によっては経済を壊滅させるであろう。そして民主党の経済音痴を世に知らしめ消滅させるであろう。

最低賃金を上昇させる方法:
本来のやり方は、正常な経済において経済が過熱し労働が逼迫することにより可能になる。いわゆる自由競争社会の市場原理による決定の仕方である。


しかし今のようなデフレで、外国に開かれた経済では、市場原理による最低賃金の上昇は期待できない。無理である。中国と価格、品質で競争しているため、それを阻むような最低賃金を引き上げる方法では自由主義経済を潰すことになろう。その方法とは企業に強制的に最低賃金の上昇を課する方法である。それは多くの企業を破綻させ、結局日本経済自体を壊滅させることになる。

このようなやり方は、例え正常な経済において行われても甚大な弊害を伴うであろう、増して現在のようなデフレ状態において強制することは、中小零細の廃業破綻が相次ぎ、失業者の増大から日本経済の崩壊に至る事は必定である。

それ故私達は、企業に強制して最低賃金を引き上げる方法を取ることをどのような人であろうと、どんな政党であろうと許してはいけないのです。

その理由:
デフレ状態の場合:それは生産量に比べて消費が少ない経済状態です。すなわち企業はたくさん売りたいがそれをやろうとすると価格を下げなければ売れない状態にあります。

このような時、強制的に企業に対して最低賃金の引き上げをすると、例えば最低賃金を800円にしようとも、企業はその価格を生産物やサービスに上乗せできません。価格を上げると今まで通り売れないからです。それは企業の経営コストを高め、付加価値を下げます。付加価値でまかなっている賃金か、運営費用を削減しなければやっていけなくなります。そのような削減の実施が再びデフレの悪循環をもたらします。とどのつまり、企業の淘汰がより失業者を増やし、経済を縮小させるのです。

あるいは企業は、労働者を削減し800円の価値のある人達だけを残すでしょう。そして彼らにさらに労働強制をさせることになります。企業は経済原理から労働強制させざる負えなくなるのです。過剰労働が増え、省かれた多くの労働者が失業します。労働者の削減や労働強制ができなかった企業は倒産か廃業してゆきます。

それがデフレスパイラルのベルを再度鳴らすことになります。

これがデフレにおける最低賃金を800円に引き上げ、それを企業に対して義務付けた場合の惨状です。
日本経済はこれによりほぼ壊滅状態でしょう。もしこれを実施すれば民主党は半年で終わるでしょう。そして日本も終わります。

しかし最低賃金の引き上げの方法には、もう一つの画期的な方法があります。それは最低賃金を企業に強制するのではなく、政府が所得補償することです。
例えば800円の時給を補償し、それと最低賃金との差額を政府が直接労働者に払うことです。直接労働者です。企業ではありません。

労働生産曲線が右下がりのデフレでは、このような方法を取ることが理論的に正しいのです。
これは、生活保護以下の最低賃金所帯も救える方法です。

これによりデフレスパイラルの心配はなくなるでしょう。これはデフレを解消する一つの基本的な方策の一つだと思います。(消費税の低減に次ぐものです。)

この方法は、デフレにおいて消費増を促し、所得増加から労働生産曲線を右上がりに引き上げる方法です。
デフレでは労働生産曲線は、右下がりになっており、この角度を上げる方策がデフレにおける雇用回復策でありデフレを解消し経済を再び拡大再生産に導く方法なのです。すなわちそれは所得線の角度を再び45度線に戻す方法です。

最低賃金を政府補償で行うやり方は、労働量を増やさず、そして生産量も増やさず、労働者の消費が増えるものです。

企業は、コストを増やす事なく労働者を使えるので、労働者にさらなる労働を強制する必要性がなくなります。労働者は所得が増える形になるので、過剰な労働(副業やアルバイト)をする必要がなくなります。

そして企業の売上が伸びていきます。企業の売上の伸びが付加価値増につながり所得が増え経済が拡大再生産に入っていきます。

その結果所得線の角度が上昇し名目GDPの成長が実質GDPの成長に追つき始め、やがて同じ成長度で発展し、その後名目GDPが実質を上回り始めるでしょう。これがデフレ解消のシグナルになります。


しかしこの方法の重大な点は、新たな借金をしないで、今までの予算の範囲内でこの財源を捻出する必要があることです。

でなければ、せっかくの最低賃金の800円補償が所得線を上げる方向に働きながら、財源を借金で賄うと我々全体の負担が増えるため、所得線が下降する方向に働くからです。これでは大きな効果が見込めません。所得線を下降させる手段を使ってはいけません。それはデフレを進行させるからです。この点が非常に大きな問題になります。

財源の許す範囲で750円、700円も良いでしょう。しかし最低限生活保護以下の所帯に対してはその分を所得補償すべきです。

この財源問題を絶対にクリアしなければなりません。民主党のマニフェストの非常に良い点は、この財源をやり繰りで賄うところです。生産量の刺激に回る財源をすべて切り捨て、その分をこちらに回すべきです。
ダムの建設、や雇用促進のための事業を削り、雇用の企業への助成金をやめるべきです。これらは生産を刺激するものです。

もう一つ問題があります。所得補償をいつどのような時にやめるかという問題です。
いわゆる出口戦略を考えて置く必要があります。

景気が回復し、名目GDPの成長率が実質GDPの成長率を上回るころから廃止すべきでしょう。これをいつまでもやっていると、インフレになっていくからです。また政府への過度な依存は民間の経済活動の範囲を狭め活力ある社会は築けません。

名目GDPが実質GDPを下回るのは、所得線が45度より下がったデフレ状態にある証拠です。それ故これが正常なややインフレになったところで早々にやめなければなりません。

景気が回復し正常な状態に戻ってくると、最低賃金の政府補償をやめても、雇用が逼迫するにつれ賃金が上昇して行きます。このころになると中国産品などの低価格品と内需品との棲み分けができるようになり、自然と最低賃金が上昇していくでしょう。その結果政府の最低賃金補償は必要なくなります。

あくまでも私達は自由主義経済にのっとり、経済活動を行うのであり、いつまでもこのような所得補償を行うような社会主義や行き過ぎた福祉主義を支持するものではありません。あくまでも間違ったデフレ経済を正常な経済に戻すための手段としてこの方法使うべきです。

それ故いつこれをやめるかというはっきりとした見解が必要です。とかく民主党には福祉主義や社会主義傾向が強い人達がいるため信用できないところがあるからです。これをクリアできるなら、デフレにおいて借金が増えない限りやるべき政策でしょう。

民主党は新保守として、自由主義経済の担い手として消費者や生活者を優遇する方向から政策運営をしてもらいたいものです。

自民党は自由主義経済の担い手として生産者や労働者側を優遇する方向から政策運営をしてもらいたいと思います。

今のデフレは明らかに生活者を優遇することがデフレ解消につながります。それ故生活者の消費が活発になる政策が必要です。

最低賃金の政府補償は、財源の確実な確保と、いつ止めるかの出口戦略をはっきりと持って行えば確実にデフレを解消又はゆるめる方法です。
やりがいのある間違いのない方法ですので是非実施して頂きたいものです。

一言主
http://www.eonet.ne.jp/~hitokotonusi/デフレ・インフレの一般理論参照
http://blog.so-net.ne.jp/siawaseninarou/ブログ、または、http://www.eonet.ne.jp/~hitokotonusiサイトのブログ記事一欄を参照

 


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